子犬の夜泣き(夜鳴き)、どうしたらいい?

楽しみにしていた子犬がお家にやってきて、
嬉しい気持ちもつかの間、
子犬の夜泣き(夜鳴き)、どうしたらいい?
という相談はよくあります。

子犬が夜鳴きをするのは、何故なのか?
夜鳴きをしないためにどうしたら良いのか?など。

ここでは、子犬が夜鳴きをする理由と対処法、
気をつけたい対処法について、お伝えしています。

もくじ

子犬が夜鳴きをする原因

犬がする行動は、犬からのメッセージです。
夜鳴きをする子犬は、なんと言っているのでしょう?
それは、多くの場合「さみしい」です。

ブリーダーから迎えた子であれば、
それまで親兄弟と一緒に寝ていたでしょう。

ペットショップから迎えて、
最初は一人でいることに慣れていたとしても、
新しい環境に慣れてきて、自分だけに愛情をかけて
くれる家族ができたことに気づいて、

一生懸命メッセージを伝えてくれているのでしょう。

本来、群れで暮らしている犬が、ひとりで寝る…
それは、自然界で考えれば 「死」を意味します。

小さな子犬が慣れない環境で、ひとりぼっちで眠る…
子犬にとって、どれだけ心細いことか…

「さみしい」と鳴くのは、当然のことなのです。

子犬の夜鳴き、対処法

では、実際にどう対処したら良いでのでしょう?

「さみしい」というメッセージなので、
子犬が淋しくないような、環境を作りましょう。

家族とお家ルールを相談して、迎えた初日から、
ルールを習慣にすると良いでしょう。

1)寝室にサークルを用意する

リビングのサークルより、多少狭くても良いですが、
子犬が眠るスペースと、排泄をするスペースが、
確保できる程度のサークルを用意しましょう。

できれば、飼い主さんのお顔が見られるところに
いられると、より安心できると思いますが、
同じ空間にいられるだけでも、お互いの存在を
感じられることで、安心につながります。

2)リビングで一緒に寝る

寝室にサークルを設置できないようであれば、
飼い主さんが子犬のいるリビングで、一緒に寝てあげましょう。

「いつまでリビングで寝るの?」と思われるかもしれませんが、

・朝まで排泄を我慢できるようになる
・トイレトレーニングが定着する、までです。

子犬はまだ身体的にも発達段階にあるので、
排泄の回数が多いのですが、成長に伴って、
そのタイミングも長くなっていきます。

排泄の心配がなくなれば、寝室で確保するスペースも
クレートが置ける程度で済みますので、
それまでの間、近くで寝て安心させてあげましょう。

3)飼い主さんと一緒に寝る

トイレトレーニングが定着したら、
飼い主さんが良ければ、一緒に寝てあげましょう。

サークルやクレートでも眠れるようにしておくと、
外出先など、一緒に眠れない場所で助かるので、
ライフスタイルによって、決めましょう。

それでも夜泣き(夜鳴き)をするときは?

近くで寝るようにしても、なかなか寝付かない、
サークルの中で騒いでいるようであれば、
運動不足が原因かもしれません。

日中お留守番をしている場合や、ワクチンの関係で
お散歩に行けないなど、まだまだ遊びたい盛りの
子犬には、運動が足りていないのかもしれません。

一緒にいられる時間に、遊んであげたり、
抱っこやスリングでのお散歩も、子犬にとっては
新しい刺激を受けて、心地よい疲労感が得られます。

ただし、子犬にとっては、寝るのも仕事です。
3ヶ月の子犬で1日の2/3を目安に、サークルで
過ごしてもらい、しっかりと体を作っていきましょう。

遊ぶ時間も、1回20分程度から初め、
子犬の様子を見ながら、少しづつ伸ばしていきましょう。

気を付けたい対処法

飼い主さんとお話をしている中で、
疑問を感じる対処法がありますので、
その理由と共にお伝えしたいと思います。

夜鳴きをしても無視をする、それって本当ですか?

「要求吠えは無視をしましょう」という情報、その
情報から、夜鳴きを無視されていることがあります。
でもそれって、本当に正しいのでしょうか?

もちろん、犬の学習のしくみから考えると正しいと思います。

「夜鳴きをする」→ 「飼い主が来る」
*子犬にとって良いことが起こるので、行動は強化

「夜鳴きをする」→「飼い主が来ない」
*子犬にとって良いことが起こらないので、行動は消去

しかし、子犬を迎えたばかりの、新しい家族との
関係を作る大切な時期に「さみしい」と言っている
子犬を無視して、本当に良いのでしょうか?

無視…、本当にやりたいですか?

学習のしくみから考えても、
最初から近くで寝てあげることが有効だと、私は考えています。

 

 

一緒に寝てはいけない、それって本当ですか?

「一緒に寝ていいんですか?」と驚かれる飼い主さんに、驚くことがあります。

その理由を伺うと

・一緒に寝ると、上に見るようになる
・一緒に寝ると、言うことを聞かなくなる

という情報を信じているようなのです。

しかし、主従関係や上下関係と言われる説はすでに
間違っていたことがわかっています。

詳しくはこちら
犬との主従関係って本当に必要?

そして、言うことを聞かなくなる、と言うことも
一緒に寝ることとは全く関係ないのです。

先にも述べた通り、犬は本来群れで暮らす動物です。
家族として迎い入れた愛犬と、同じ空間で過ごす、
自然なことだと、私は考えています。

まとめ

新しい環境に来て、みんなに注目をされていたのに、
夜になって急にひとりぼっち…
排泄に起きたらひとりぼっち…
「さみしい」と鳴くのは、当然のことなのです。

そして「さみしい」と伝えていることは、
言ったらわかってくれると、子犬からあなたへの信頼でもあるのです。

 

子犬を迎えてからの生活の変化に、飼い主さんだって
お疲れなこともあるでしょう。
飼い主さんが元気でいることは、子犬にとっても
大切なことなのです。

飼い主さんの睡眠を確保するためにも、
近くで眠ることは、お互いにとってハッピーです。

 

子犬の成長はあっと言う間です。

心身ともに大切な時期を、ゆっくり眠って、
日々変化する子犬の成長を、楽しんでいただけたらと思います。

犬の行動には、メッセージが込められています。

そのメッセージを受け取って応えてあげることで、
心でつながるステキな関係を築いていけることでしょう。

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