愛犬の遺伝子のスイッチをON!
筑波大学名誉教授である、村上和雄さんのことを
知ったのは、メンタルドッグコーチのセミナーでした。
そのとき、とても興味を持ったのは、
「この世界に存在する生命体は、すべて同じ遺伝子暗号で構成されている」
「眠っている遺伝子のスイッチを入れることで、新たな能力を発揮する」
ということ。
人間も動物も・・・カビに至るまで、同じ遺伝子暗号で構成されていて、
その配列によって、違いがあるだけ、ということを知り、
「私と愛犬たちは、同じ遺伝子暗号でできている!」
「犬たちの遺伝子のスイッチをONにしたい!」と、
とてもわくわくしたのでした。
それから、村上和雄さんの著書を数冊読ませていただきましたが、
「笑いは遺伝子のスイッチをONにする!」とおっしゃっているだけあって、
とにかく読んでいて面白い!
さらに、DoggyLabo中西さんが自主上映をしてくれた、
「Switch~遺伝子が目覚める瞬間~」に参加し、さらにわくわくし、
愛犬たちの遺伝子のスイッチ、もちろん自分の遺伝子のスイッチも
ONにする生き方を意識するようになりました。
もくじ
心は遺伝子に影響を与える
村上和雄さんは、50年以上にわたって、
生命科学の分野で、遺伝子研究を続けていらっしゃいます。
その後、数々の研究の中で遺伝子は、情報を伝えるだけではなく、
環境の変化によって適応し、もっとダイナミックに働いており、
その遺伝子の働きを大きく左右するもののひとつに、
「精神的ストレスを含む、多くのストレスが
遺伝子のスイッチON/OFFに関係している」と仮説をたて、
「心と遺伝子研究会」を立ち上げ、笑いや祈りが遺伝子に与える影響、
目に見えない世界を科学的に証明しようと研究され、成果をあげられています。
不要なものなど、なにもない
遺伝子の構造がわかって60年。
一般的に遺伝子は、例えば、
両親と顔が似ているのは、親からもらった遺伝子情報によるもので、
その遺伝子によって、身体的特徴や、才能や性格まで受け継ぐ場合もある、
というような、情報を伝えていくもの、として知られていました。
そして、人間の遺伝子が約22,000個あると言われている中で、
わずか2%の働きしかわかっておらず、残りの98%は
ジャンク(役に立たない)と言われていました。
しかし、研究を続けていくうちに、残りの98%の遺伝子の中で、
スイッチのON/OFFが繰り返されていることがわかり、
その98%の遺伝子のスイッチをONにすることによって、
新たな能力を発揮することがわかってきています。
さらに、ONにしているボリュームに段階があったり、
非常時になると、遺伝子も火事場の力が出して、
より活発に働くそうで、まさに遺伝子は「生き物!」なのでした。
遺伝子のスイッチをONにする
「心は体に大きな影響を与えている」
心の動きが遺伝子のオン・オフに影響を及ぼしていることは、
地道な研究の成果から、科学的に証明できる段階にきているそうです。
それはつまり、
「幸せに生きる、健康で生きるためには、心を良い状態に保ち、
良い遺伝子のスイッチをONにすることが、大切!」ということになります。
遺伝子のスイッチをONにするには?
では、どうしたら遺伝子のスイッチをONにすることができるのでしょうか?
遺伝子をON/OFFさせる環境因子は、次の3つに分けることができるそうです。
- 物理的要因
熱、圧力、張力、訓練、運動など - 食物と化学的要因
アルコール、喫煙、環境ホルモンなど - 精神的要因
ショック、興奮、感動、愛情、喜び、恨み、信条、祈りなど
そして、人間の場合、もっとも大きな環境は精神状態にあるそうです。
どんな環境においても、自分の身に起きることは、
良いことも悪いことも、何かしらの意味を持っているということ。
困難に直面したときでも、プラスの要素を見つけられるように、
心構えをしておくと、苦しみを乗り越えたとき、突然、
ネガティブな心理がポジティブに変わることがあるそうで、
ここが人間の凄いところだともおっしゃっています。
笑いが遺伝子のスイッチをONにする
笑いの研究
一般的にストレスというと、ネガティブなイメージがあり、実際に
ネガティブなストレスを与えると、病気になることは多くの方に知られています。
そこで、村上先生は、ネガティブなストレスがあるなら、
ポジティブなストレスがあるはずだ!と仮説を立て、
吉本興業と協力して、笑いが遺伝子に与える影響を研究されました。
その研究は、糖尿病患者さんの血糖値を測り、
- 食事をとってもらってから、大学の先生の話を聞く
- 食事をとってもたってから、漫才を聞く
すると、漫才を聞いたほうが、血糖値の上昇を抑えられた!
という、結果が出たそうです。
つまり、笑いによって、遺伝子のスイッチがONになると、
病気の進行を抑えられるということが、科学的に証明されました。
これらは、海外からも注目され、副作用のない薬として
「笑い」が、薬と共に処方される日が来るかもしれない、とおっしゃっています。
笑うネズミ
さらに、「心と遺伝子研究会」から、「笑うネズミ」で博士号がでています。
これは、ティックリング(ネズミを転がしてくすぐる)を行いながら、
ネズミが嬉しいときに発する周波数や、ドーパミンの量を測って研究されたもので、
親子のふれあいが終わった次のステップとして、仲間のふれあいの段階に入り、
このときにティックリングを始め、大人になるまで続ける。
すると、ティックリングを行わなかったネズミと比べて、ストレスに強くなるそうです。
『地球上に存在するすべての生物(人間、動物、植物、微生物)は、
みな同じ遺伝子暗号で構成されている。』
このことから、笑いは人間だけではなく、全ての生物の遺伝子のスイッチをON!に
するんだと思うようになりました。
愛犬の遺伝子のスイッチがON!
そんな中、先日『愛犬の遺伝子のスイッチがONになった!』と
実感したことがありました。
この記事を書くきっかけにもなったので、お伝えさせてください。
私は、10才になるモモ、7才になるカブと暮らしています。
先日、お散歩をしていたときのこと、黒パグ2頭(7才・♂/4才・♀)を
連れた飼い主さんに話しかけられました。
犬たちも互いに挨拶をし始め、4才の子がモモを遊びに誘い始めました。
モモは小さいときから、他の子と遊ぶのが好きだったのですが、最近、
びっこを引くこともあったので、モモが嫌がるようなら止めようと思っていたところ、
なんと、凄い勢いで追いかけっこが始まったのです!!
ここ最近見ることはなかった、最高のキレで、ターンを繰り出しています!!!
実は我が家には、もう一頭、パグの女の子(ココロ)がいました。
先天性の病気で1才になって直ぐ、虹の橋をわたってしましましたが、
モモはココロ育てによく協力してくれていました。
2頭の息があまりにもぴったりで、サイズ感も似ていたことから、
ココロと遊んでいたころのモモが蘇ったようで、しばし感動してしまいました!
今思えば、このとき、私の遺伝子のスイッチもONになったと思います。
散々遊んだので、帰ってびっこかも‥と思っていたのですが、
びっこどころか、帰ってからもお気に入りのぬいぐるみを咥えて、
遊びに誘ってくるじゃないですか!!!
次の日にややびっこを引いたものの、それからは、毎日のお散歩も
安定して歩くようになり、カブからの遊びのお誘いの相手も
よくするようになり、ここ最近で一番、元気に過ごしています。
この経験から、モモにとって、嬉しい、楽しい経験をしたことは、
モモの遺伝子のスイッチがON!になったことを体験し、
「心は体に大きな影響を与えている」を、実感することになりました。
愛犬のスイッチをONにするために
私たち飼い主は、愛犬にいつまでも健康で、長生きして欲しいと思っています。
私は、メンタルドッグコーチとして「よりそイズム®」と出会ってから、
犬たちが犬らしく生きられることの大切さを学び、そして、
それをさせてあげられる飼い主さんのサポートをしています。
村上教授の研究、遺伝子のスイッチのON/OFFは、
「よりそイズム®」につながっていると感じ、
犬が犬らしく生きることの大切さを伝えていきたいと、改めて感じでいます。
「よりそイズム®」で遺伝子のスイッチON!
上記に記した、遺伝子のスイッチをON/OFFにする環境因子から考えると、
愛犬たちの遺伝子のスイッチがONになると思われることは
- 興奮する
- 愛情を感じる
- 喜ぶ
そして、愛犬たちの遺伝子のスイッチがOFFになると思われることは
- ショックを受ける
- 不安を感じる
- 怒る
これらは、やらないようにすることも、も避けられるようサポートすることも可能でしょう。
そして、飼い主さん側で判断できるよう、「よりそイズム®」には、ルールがあります。
「よりそイズム®」三原則
- 社会、他人に迷惑をかけない
- 本犬、飼い主に危険が及ばない
なら、いいじゃん!ありのままで!
更に、1と2に当てはまるようであれば、 - お互いハッピーにお願いしよう
犬たちが犬らしく生きられることを受け入れたなら、
遺伝子のスイッチはONになるでしょう。
困るようなことがあっても、愛犬が喜んで行動してくれるように、
お願いをしたならば、遺伝子のスイッチはONになるでしょう。
飼い主さんがハッピーでいよう
そして何より、飼い主さんがハッピーでいることが大切です!
いつもそばにいてくれる、飼い主さんが幸せに過ごしていたならば、
一緒にいる犬たちもハッピーなのだと、実感しています。
人と暮らす犬たちは、人と同じように社会的な動物であり、そして
犬たちは人よりももっと繊細に、感じ取る動物なのだと思います。
なので、作り笑いでは感情が伴わないため、伝わらないのです。
愛犬たちのためにも、飼い主さん自身がハッピーでいることを大切にしてください。
心からの笑顔が、伝わっていきますから。
最後に
村上教授のお話の中で、とても印象に残っている言葉があります。
それは、「体はレンタル」ということ、そして、
「使命が遺伝子のスイッチをONにする!」という言葉です。
使命という言葉を聞いたとき、まっすぐに浮かんできた想いがあります。
それは、「よりそイズム®」をひとりでも多くの方に知っていただき、
犬たちと飼い主さんを、窮屈なしつけから解放していきたい!ということ。
私は、メンタルドッグコーチと出会ってから、何度も魂が喜ぶ瞬間を味わっているので、
この言葉を聞いたとき、「よりそイズム®」を伝えるために、この体はレンタルされた、
これが私の使命なんだ、と直感しました。
わたしが、私自身の使命をまっとうすることで、わたしの遺伝子のスイッチをONにし、
そして、共感してくださる方たちと、ハッピーになっていくのだと信じています。
笑顔でいきましょう!宜しくお願いします!
【参考著書】
・スイッチ・オンの生き方(2009年)
・アホは神の望み(2011年)
・人を幸せにする、魂と遺伝子の法則(2011年)
・君のやる気スイッチをONにする遺伝子の話(2017年)